「美しい自然がおいしいウイスキーをつくる」と語ったニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝は、理想のモルトウイスキー、そして理想のブレンデッドウイスキーづくりのために、ふたつの北の自然に囲まれた蒸溜所をつくりました。そのひとつがここ宮城峡蒸留所。
海に吹く風、森が息づく空気、地を走る清流。これすべて、モルトウイスキーを育む自然の力。
モルトウイスキーの個性には、蒸溜所を取り巻く自然環境が色濃く反映されます。
―モルトウイスキーが出来るまでの過程―
*キルン塔で乾燥
この中でモルトウイスキーの原料である大麦麦芽を乾燥させます。
乾燥時にピート(草炭)をいぶすことで香りが大麦麦芽にしみ込み、ピート香と呼ばれるウイスキー独特の香りが付く。
*糖化
粉砕した麦芽に温水を加え、麦芽に含まれる酵素を働かせてデンプンを甘い麦汁に変える。
*醗酵
麦汁に酵母を加え、糖をアルコールに変える。
*単式蒸溜器(ポットスチル)で蒸溜
これを使って発酵液からアルコールと香味を取り出す。
*熟成
蒸溜液はオーク樽に詰められて、貯蔵庫で長い眠りに入る。
歳月を経て、無色透明から琥珀色に変化していく、この工程を熟成という。
こうして作られたウイスキー、最期は飲み比べが出来ます。
左がシングルモルト宮城峡12年、真ん中がブレンデッド鶴17年、左がアップルワイン。
この瞬間を待ってました。
う~ん美味しい。
―ウイスキー小史―
蒸溜直後のモルトウイスキーは、無色透明で、味も香りも荒々しいものです。14~15世紀にまでさかのぼるウイスキーの歴史の初め、スコットランドの家庭では、自家蒸溜したそんな「地酒」が飲まれていました。
やがてモルトウイスキーの木樽による貯蔵・熟成の効果が発見され、酒質が飛躍的に向上し始めたのは18世紀に入ってのことです。
18世紀の初め、大英議会は、財源確保のため酒税の大幅な引き上げをスコットランドに適用。しかしそれまでごく当たり前の事としてモルトウイスキーをつくっていた農民は、酒税の重圧から逃れるために、手近にあったシェリー酒の空樽に「密造ウイスキー」を詰めて、徴税人の目につきにくい人里離れた渓谷に隠しました。時を経てひそかに樽を開けてみると、透明だったウイスキーは琥珀色になり、味も香りもまろやかに変わっていた、といわれています。
との事。
フムフム、勉強になります。
こうした偶然の出来事から美味しいウイスキーが産まれたのですね、ありがとうございます。
こういう場所に来て歴史や製造方法を見ると俄然興味が湧きますね。
ハマりそうです。